登山ではいつでもトイレにいけるわけではありませんから、トイレが近い人にとってトイレ問題は悩みのタネです。
日常生活では飲み物を取り過ぎないようにしてある程度コントロールすることができますが、山でこれをやってしまうと大変危険です。
登山中は汗をかいて体の水分が失われていくため、適切な水分補給が必須です。特に夏の登山では、頻尿を気にして水分補給を我慢すると、熱中症のリスクが大幅に増大します。
この記事では、頻尿に悩む人が適切な水分補給をするためのポイントをまとめます。
利尿作用のある避けるべき飲み物
コーヒー
山頂でお湯を沸かして飲む一杯は格別ですよね。その気持ち、よくわかります。
しかし、コーヒーは利尿作用のある飲み物です。一杯だけなら…と飲んでしまうと、トイレがより近くなります。
コーヒーに利尿作用のある原因はカフェインです。そのため、コーヒー同様にカフェインの入っている緑茶、紅茶、ウーロン茶あたりも出来れば避けたいところ。
カフェインが含まれていない(もしくは、ほとんど入っていない)飲み物は、麦茶がオススメです。
最近はカフェインレスのコーヒーがでていますが、できればこれも避けた方がいいです。
コーヒーを飲み慣れているのであれば、コーヒーを飲むこととトイレが近くなることが頭の中でリンクされています。精神的な影響で、カフェインの有無に関わらずトイレに行き無くなってしまう可能性があります。
同じ理由でノンアルコールビールも避けたい飲み物です。
栄養ドリンク
疲れたときに飲む一本を持っていく方もいますが、栄養ドリンクにもカフェインがしっかり含まれています。
例えば、コーヒー一杯あたりのカフェインは100〜150mgで、リポビタンDには50mg、レッドブルには80mg含まれています。
少ないから大丈夫と思うことなかれ。
栄養ドリンクはカフェインに加えて砂糖や人工甘味料もたっぷり含まれています。これらも利尿作用のある成分ですから、栄養ドリンクはコーヒー以上に避けたい飲み物といえます。
血糖値を急激にあげてしまう点でも避けたい飲み物です。
オススメの飲み物
薄めたスポーツドリンク
スポーツドリンクには糖質、ミネラルが含まれており水分補給に向いた飲み物です。
しかし、最近増えてきたゼロカロリーのタイプは避けた方がいいでしょう。利尿作用のある人工甘味料が含まれているからです。
糖質も比較的多く含まれているため、そのまま飲んでしまうと少し濃いんです。半分くらいに薄めて飲むようにするとちょうどいい濃度になります。
濃度を調整するのは、粉末タイプのスポーツドリンクがやりやすいのでオススメです。
麦茶
麦茶には利尿作用のあるカフェインがほとんど含まれていません。その一方でミネラルは含まれているため、利尿作用を気にすることなく水分補給をすることができます。
もちろん、飲みすぎは禁物なので喉が乾く前に小まめに補給するようにしましょう。
麦茶にはスポーツドリンクのように糖質は含まれていません。エネルギー切れになってしまうと動けなくなるため、行動食などでキチンと補充するようにしましょう。
ミネラルをサプリで摂る
日常的な軽い運動であれば、スポーツドリンクや麦茶+塩飴程度でもミネラルは補充できますが、登山は長時間汗をかくことになるため意識的にミネラルの摂取量を増やすことをオススメします。
最近はマルチミネラルのサプリメントが安価に販売されていますから、登山前・登りの途中・下山前と3回ほど飲んでおくといいですよ。
ミネラルが不足すると足をつりやすくなるため、筋肉を酷使する下りの前にはしっかりとミネラルをチャージしておきたいものです。
頻尿に悩む人の水分補給まとめ
登山ではトイレがきになるからといって水分補給を我慢するのはとても危険です。
コーヒーや栄養ドリンクはついつい飲んでしまいがちですが、利尿作用が強く頻尿に悩む人は覚悟して飲んでください。
利尿作用が小さい薄めたスポーツドリンクや麦茶を喉が乾く前に小まめに飲み、サプリメントでミネラルをチャージするようにしましょう。