歳を重ねていくと登山中や登山後の疲労感が重くなってきます。若い頃は体力にものを言わせてなんとかなっていたかもしれませんが、50代〜60代ともなると年相応のセルフケアが重要です。きちんとケアしておけば、歳を感じさせない登山もできるかもしれません。
登山中の疲労や登山後に疲れが抜けないのは、アミノ酸サプリを取ることによって軽減されます。この記事では、「アミノ酸サプリがなぜ効くのか?」「どのタイミングで飲むといいのか?」について説明します。
目次
アミノ酸が登山に効く理由
アミノ酸と聞くと、なんとなく疲れに良さそうというイメージを持っている方はいらっしゃると思います。
ここでは、もう少し踏み込んで説明します。
ポイントとなるのは次の二つです。
→アミノ酸はタンパク質よりも素早くエネルギー源となる!
・登山をすると筋肉が傷つく!
→アミノ酸はダメージを負った筋肉の回復に有効!
エネルギー源としてのアミノ酸
人間のカラダは、通常は糖質や脂質が主なエネルギー源ですが、登山のようにハードにカラダを使うときにはタンパク質もエネルギー源として使います。
タンパク質は筋肉を作っている成分ですから、エネルギー源として使われるときは筋肉などを分解して使われてしまいます。
そうならないためには、タンパク質をとることも必要なんですが、タンパク質は分解・吸収されるまでに3〜4時間かかってしまうんです。
登山の前にあらかじめ十分量を摂取しておこうとすると、食べ過ぎ・消化不良の危険性があります。
一方で、タンパク質が分解されたアミノ酸の状態で摂取すると、なんと30分程度で吸収されます。さらに消化にエネルギーを使われるこもがないため、効率もいいです。
傷ついた筋肉の回復に!
登山のようなハードワークをすると、よほどの登山家でない限り、私たちの筋肉は傷つきます。傷ついて炎症を起こすと筋肉痛になるわけですね。
では、傷ついた筋肉を修復するためには何が必要でしょう?
筋肉はタンパク質からできていますから、やはりタンパク質を摂取しなければいけません。先ほど説明したように、タンパク質は分解されてアミノ酸となり吸収されますから、アミノ酸として摂取してもオッケーです。
ここで重要なのは、必須アミノ酸と呼ばれる重要なアミノ酸の一部は体内で作ることが出来ないんです。そのため、サプリメントで補ってあげることで、傷ついた筋肉を回復させる手助けをしてあげることが重要です。
バテない&疲れを残さないサプリの飲み方・タイミング
アミノ酸サプリは疲れや筋肉の修復に役立ちますが、やみくもに摂取すればいいというわけではありません。
登山前・登山中(上り・下り)・下山後にわけて解説します。
ポイントだけ先にまとめておきますね!
・登山中は低血糖予防にジェルドリンクをチャージ!
・下山はエネルギーを消費し続けるため、頂上でアミノ酸をチャージ!
・下山中も空腹になる前にジェルドリンクをチャージ!
・下山後は傷ついた筋肉を修復するためアミノ酸をチャージ!
アミノ酸は合計3回、ジェルドリンクは合計2本チャージします。
登山前のアミノ酸サプリの飲み方
登山当日は、登る前に朝食の中でタンパク質を摂ります。タンパク質は分解されるまでに3〜4時間かかるため、逆算して朝食をとるのが理想です。
しかし、大量のタンパク質は消化不良の原因になりますし、スケジュールによっては3〜4時間も前に朝食を取れないことも多々あります。
朝食で軽めのタンパク質をとりつつ、登山開始の30分〜1時間前にアミノ酸を一本飲んでおくことをオススメします。ここで摂取したアミノ酸は、30分程度で吸収され、上りのチカラを使うところで有効に働いてくれます。
朝食ではタンパク質のほか、オニギリなどエネルギー源となる糖質もキチンと摂取しておくことが重要です。
上りのアミノ酸はジェルドリンクで
山のレベルによっても変わってきますが、昼食前に一度エネルギー源としてのアミノ酸を摂取しておくことが理想です。
登山当日はいつもより朝食の時間が早かったり、運動量が多くなるため空腹になりやすくなります。
空腹を感じるということは、低血糖になるサインです。低血糖になると、エネルギー源が枯渇してしまいますから、カラダが動かなくなったり、アタマがぼーっとするため危険です。
そこで、空腹を感じる前にアミノ酸や糖質を含むサプリメントを摂取しておくことで、バテにくい状態をつくることができます。登山中に飲むことになるため、アミノバイタルのような粉よりも、ジェルドリンクがオススメです。
下り分のアミノ酸サプリは特に重要
下りはブレーキをかけ続けた状態が続くため、実は上りよりも筋肉を消耗します。そのため、上りよりもアミノ酸の消費が増えます。下りではアミノ酸の摂取が上り以上に大事になってきます。
タイミングとしては、頂上で昼食をとるのであれば、頂上に着いたタイミングでアミノ酸を一本飲むといいでしょう。休憩している間にカラダに吸収され、上りで消耗した筋肉の修復と下りで使うためのエネルギー源として役立ちます。
下りでは昼食でエネルギーを蓄えた後に出発するのでエネルギー源となるジェルドリンクは不要と思うかもしれません。しかし、先ほど説明したように下りではアミノ酸の消費量が増えるため、空腹になるならないに関わらず、ジェルドリンクを摂取しておくことが望ましいです。
下りで足腰がプルプルした経験はありませんか?筋肉が言うことを聞かなくなって足を踏み外しては、大きな怪我に繋がりかねません。エネルギー源だけであれば、羊羹やバナナでもいいんですが、下りはケチらずにちょっといいジェルドリンクを飲みましょう。
登山後のアフターケアが疲れの残り具合を決める
登山を終えると、疲れはあるものの達成感からお酒をぐいーっと飲んでがーっと寝てしまうのも気持ちいいです。しかしこれは、一番疲れを残してしまうやり方です。
お酒の分解にエネルギーが使われてしまいますし、お酒には傷ついた筋肉を回復させるチカラはありませんからね。
下山後した段階で、カラダのアミノ酸は消費され、筋肉は消耗した状態です。筋肉の回復にはアミノ酸が必要なのに、晩御飯を食べてから3〜4時間するまでアミノ酸はやって来ない。
これではマズイですね。
下山したタイミングでアミノ酸を摂取しておくことで、「筋肉は消耗しているけど回復させる材料はある!」という状態を作っておくことができます。
これは個人の感想ですが、わたしは寝る前にもう一度アミノ酸サプリを飲みます。何度か試してその方が翌日の調子がいいと感じたためです。
まとめ
シニアでもバテにくく翌日に疲れを残しにくくするためのアミノ酸サプリの活用方法をまとめました。
アミノ酸はエネルギー源としての役割と筋肉を修復する二つの役割があります。
登山前、登山中、登山後にそれぞれ最適なモノを最適なタイミングで飲むことで、周りの登山仲間が「同じ年齢くらいなのになんでそんなに元気なの!?」となるかもしれませんよ!
人気のアミノ酸サプリメント
カツサプ
24時間走世界チャンピオン井上選手(IAU24時間優勝)、100km走日本代表選手、北海道自衛隊のクロスカントリー及びマラソンチーム(自己ベスト更新)、台湾国家代表マラソンチームがレース中に愛用していることで有名なサプリです。
- 運動時の血中乳酸を効率よく「エネルギー」と「水」に分解して、持久力を高める効果があります。
- 血中CPK指標(筋損傷・筋ダメージ)を抑えることで、筋肉痛と筋肉疲労を効果に軽減することができます。
- 筋疲労による足つりを効果的に緩和する効果があります。
- 登山後の回復期間を大幅に短縮する効果があります。
アミノバイタル
アミノ酸サプリの中でも人気のシリーズです。製造元も味の素なので信頼できます。
アミノ酸はタンパク質が分解された状態なので、30分前後で素早くカラダに吸収されるため、運動をしながら摂取するのにとても適しています。
粉末なので重さも気にならず、山に持ち込むことができます。
アミノバイタルGOLDの方は、アミノ酸含有量が多くなっています。通常版よりも価格は上がりますが、翌日の疲れを少しでも減らしたい方にとっては値段以上の価値があります。